大腸内視鏡・胃カメラの専門クリニック
医療法人 桐山クリニック
〒370-0065 群馬県高崎市末広町235-8 (高崎駅から5分)
診療時間 | 月・木・金 9時から18時 火 9時から13時 土・日 9時から16時 (当院は予約制です) |
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休診日 | 水曜・祝日 |
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大腸がん検診:便潜血検査のススメ
おもに40歳以上の大腸がんの拾い上げ(がんがあるかもしれない方の絞り込み)のために便潜血検査が行われます。企業健診や桐山クリニックのある高崎市でも行われています。
この便潜血検査は陽性の場合には、大腸内視鏡検査による大腸がんの有無についての精密検査が必要です。もちろん癌の前段階の大腸ポリープが見つかることもあります。
便潜血検査とは?
便潜血検査は、現在ヒトヘモグロビンに特異的な抗体を使用して潜血の有無を検出する方法である免疫法が用いられており人間の潜血のみに特有に反応します。実際に病変があり、出血していて、便の採取がその出血の部分が含まれていれば陽性となります。
大腸がん検診としての便潜血検査は、たくさんの人数の中から大腸がんの可能性がある人(便潜血陽性である人)を次の2次検査として大腸内視鏡検査することで、大腸がんを見つけ、その人たちを手術することで大腸がんの死亡率を下げることが目的です。つまり、地域や会社・企業などのグループにおける大腸がん死亡率を下げることができるメリットがあります。
便潜血陽性の方で・・
また毎年便潜血陰性で、健康には自信があった方です。今年初めて検査陽性となり、大腸内視鏡を行ったところ、大腸の奥の方に進行癌がありました。もちろん手術を受けていただきました。
このように陽性の方で、見つかる方が多い為、その為大腸内視鏡検査が必要です。
便潜血陽性だからもう一度便潜血検査をやり直したいという方がいますが、全く意味がありません。
便潜血検査は万能?
しかしこの便潜血検査は万能ではありません。便潜血検査二日法が陰性であっても、大腸にポリープやがんがある方もいるからです。
進行した大腸がんでさえ、その約3割程度で便潜血検査が陰性となるとも言われています。大腸ポリープではさらにその感度が低く、病変があっても陰性となってしまいやすいという問題点があります。
国立がんセンターなどで大腸内視鏡検診について検討なされていますが、すべての方に内視鏡検診を行うことは医療費や大腸内視鏡を行える医師が少ない中で、現時点では困難でしょう。
その中で大腸がんの可能性がある方を、負担を少なく、コストとその拾い上げのバランスから採択されているのが便潜血検査です。つまり検査を受けた個々人にがんがあるかどうかを評価する検査ではないということです。
「便潜血陰性だから大腸がんではない」、「昨年も今年も数年連続陰性だから、自分は大腸がんではない」とは言えないのです。
実際に数か月前に受けた便潜血検査が陰性であっても、ドックなどで受けた大腸内視鏡検査で大腸ポリープや大腸がんが発見されることも少なくありません。
実際に、こちらは半年前に検診便潜血が2日とも陰性であった方です。粘膜下層浸潤癌であり、手術が必要でした。
陽性の場合には?
内視鏡を受けるのが心配ならば
まずは便潜血検査を受けましょう!
一方で、便潜血検査陽性の方でも、大腸にポリープやがんが必ずしも存在するとは限りません。
大腸の炎症や小さなびらん、憩室、内痔核や裂肛などが便潜血検査陽性の原因の可能性もありますが、便潜血陽性であっても内視鏡検査で特段異常所見がない方もいます。
仮に便潜血検査が陽性であっても、大腸内視鏡検査を受け異常がないことがわかれば、異常が無い事により安心感を得ることができ、不安なまま毎日を過ごすことがなくなります。また痔核などであれば、その疾患に合わせて治療を行うことができ、患者さんにとってメリットが多いことになります。
少なくとも2日法の便潜血検査は受けていただき、もし陽性であれば内視鏡検査を受けましょう。
桐山クリニックでは大腸内視鏡健診も積極的に行っております。
健診ご希望の方や内容について詳しく聞きたい方も、遠慮なくお問い合わせ・ご来院ください。