大腸内視鏡(大腸カメラ)：下部消化管内視鏡

内視鏡検査は技術の差が出やすい検査です。特に大腸内視鏡は技術に非常に左右される検査といえます。

そもそも大腸と言っても、腸の形や長さはもちろん、曲がり方、癒着の有り無しなど人それぞれです。

それぞれ異なる腸に対して無理にカメラを挿入すれば痛みや苦痛がともなう検査となります。

大腸内視鏡検査の目的はがんやポリープの有無を調べたり炎症の確認などを行うことですが、その正しい検査と診断のためにはまず、腸をなるべく検査しやすい形に、痛みなく奥までカメラを挿入することが大切です。

桐山クリニックでは、大腸内視鏡をたくさん行ってきた経験から、検査を受ける方がどのような特徴のお腹や腸をしているかかなり推測してから検査を行っています。

普段の便通の具合、お腹の症状や所見、手術を受けたことがあるかどうかやどんな手術か、お腹の緊張具合、心の緊張具合などにより検査を受ける方がどのようなお腹の状態でどんな腸をしているのか、そしてどのように挿入するとつらくないかなどが豊富な経験からよくわかります。さらに必要に応じて前もってレントゲン検査を行い腸の状態を確認します。また外科医師として手術を行っていたその経験が、どのように腸が腹壁に固定され、どのように挿入すれば痛みがなく検査できるか非常によくわかるようになりました。

全て同じようにカメラを挿入して検査を行うのではなく、一人一人にあった挿入方法を見つけてつらくない検査を行うことが大切です。

小柄な方や、痩せている方は無理に挿入すると痛みが出やすく、また骨盤の手術（婦人科の手術）後の方は、より注意が必要です。診察をして、その方に適した内視鏡を用いて、その腸に適した挿入方法で検査を行います。

奥までカメラを挿入することが目的ではなく、腸に異常が無いのか、がんやポリープがあるのかどうかを観察することが一番の目的です。カメラを抜きながら腸の中を十分に観察するために、腸に無駄な負荷をかけずに挿入しています。軸保持短縮法というつらくない検査方法で検査を行います。

　以前に他で辛かった方は、検査の前から緊張が強く、お腹にも力が入ってしまいます。過去に大変だった方には、まずお腹の緊張をとる目的に、緊張や不安を抑える軽いお薬を用いて、そして楽につらくない検査を行っていきます。

初めてでとても緊張のつよい方、検査が不安でどうしようも無い方などにも、つらくなく大腸内視鏡検査を受けていただける工夫を行っています。

検査後の感想をもっとご覧になりたい方はこちらもどうぞ