大腸内視鏡(大腸カメラ)：下部消化管内視鏡

ポリペクトミー

病変を見つけたら、詳しく観察し、正確な診断を行います。その後、金属ループ（スネア）を病変を含む粘膜にかけていきます。スネアを締めていき、切除していきます。

切除した部位を確認し、出血や遺残がないことを確認します。また病変を回収し病理組織診断を行います。

大きさが10mm以下のポリープを切除する時には内視鏡的ポリープ切除（ポリペクトミー）にて切除します。

以前は、内視鏡切除を行うときはスネアに通電して切除する方法が一般的でした。電気を使って焼き切るため、切除時に切り口からの出血がなく、電気で辺縁を焼くために腫瘍の遺残を防止できるといったメリットがありました。一方で、通電の程度により切り口や腸の壁に電気によるやけどをきたし、治療後の腹痛や穿孔の原因となる問題がありました。また治療後数日してから治療部位から出血する後出血の問題がありました。

最新の処置具ではスネアがさらに改良され、電気を使わなくても切除が可能なデバイスが使用できるようになっています。電気を使用しなくても切除が可能な最新のスネアを用いた治療法では、治療後の安静期間も短く済みます。後出血の可能性も低く、より安全に治療が可能です。現在はオリンパス・boston scientific/富士フイルムなどより特長の様々なスネアが利用できるようになり、その病変に合わせて、また粘膜の状態に合わせて選択治療しています。

さらに大腸内視鏡に病変の詳細な観察ができる拡大内視鏡やNBI/BLI といった最新の診断機器も導入しています。国立がんセンターや群馬中央病院の時から内視鏡機器メーカーとともに処置具の改良や工夫に取り組んでいました。当院では日々進歩し続ける医療機器や最新の医療器具も常に取り入れ、診断精度の向上と治療の安全性、治療を受ける方の負担や負担の軽減にも取り組んでいます。